06. 一つの音ができるまで

06. 一つの音ができるまで

久乗おりんの音は、
最後の仕上げだけで生まれるものではありません。

素材を選び、
鋳造し、削り、磨く。

その一つひとつの工程が、
音を形づくっています。

まず、金属を溶かし、型へ流し込む「鋳造」。

久乗おりんは、
この鋳物の技術をもとに作られています。

鋳物の特徴は、
素材や配合に幅を持たせることができる点にあります。

どの金属を、どの割合で使うか。
その違いによって、
音の響きや余韻は大きく変わります。

その後、「切削」の工程へ進みます。

表面や厚みを整えながら、
音の高さや響きを調整していく。

わずかな違いでも、
音は大きく変わります。

見た目を整えるだけでなく、
音を仕上げるための工程でもあります。

最後に「磨き」。

表面を丁寧に磨き上げることで、
響きはさらに澄んでいきます。

久乗おりんの音にある、
長い余韻や透明感は、
こうした工程の積み重ねによって生まれています。

おりんには、
金属を打って作る「手打ち」のものもあります。

一方、久乗おりんは、
鋳造によって素材から音を設計しています。

鋳物だからこそ、
素材や配合にこだわることができる。

そこに、
久乗おりんならではの音づくりがあります。

音は目に見えません。
けれど、
素材、厚み、形、磨き。
そのすべてが、
ひとつの響きにつながっています。

久乗おりんは、
工程の一つひとつを重ねながら、
音を作り続けています。