おりんの音というと、
特別な場で鳴らされるもの、という印象があるかもしれません。
本来その音は、
日常にそっと寄り添うものです。
おりんを鳴らす。
それだけのことですが、その一瞬に、
場の気配がわずかに変わるのを感じます。
忙しい日々の中では、
立ち止まるような時間は、意識しなければ作ることはできません。
おりんを鳴らすことは、
その小さなきっかけになります。
朝のはじまりに。
作業の区切りに。
一日の終わりに。
そして、祈りと感謝の時に。
おりんの音はやがて消えますが、
そのあとに残る余韻は空間に広がり、
心にも穏やかな感覚を残します。
特別な意味を持たせなくても、
ただ音を鳴らすという行為が、
暮らしの中にわずかな「間」をつくります。
ほんの数秒でもかまいません。
おりんの音に耳を澄ませてみませんか。
それは大きな変化ではありませんが、
確かな違いがあります。